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「……変な感じ」
しばらくおりんを抱き締めたまま動かなかった貫七が、ぽつりと言った。
少し、おりんが視線を上げる。
「今まで散々こんなことしてきたのにさ。おりんだけは、何か凄いどきどきする。こうしてるだけで、満足っていうか、安心する。こんなこと、初めてだ」
「おいらは結構、ずっと貫七に甘えてられたから。おいらもね、貫七がおいらのことを考えてくれてるって感じるたびに、嬉しいっていうか、こう、胸がきゅっとなってさ。何だろうな、と思ってたんだけど、自分が女だって気付いたときから、おいら、貫七のことが好きだっていうのも気付いたんだ」
だから猫として、思い切り貫七に甘えられるのは嬉しかった。
甘えていけば、貫七はちゃんと応えてくれたのだし。
「おいら、貫七の肩に乗って出歩くのが好きだった」
「肩に乗ってりゃ、迷子の心配もねぇしな。話もしやすいし。でもさすがに、もう無理だな」
ははは、と笑って、貫七が少し身体を離した。
そして、きゅ、とおりんの手を握る。
「これからは、こうやって出歩こうな」
「うん!」
繋いだ手を嬉しそうに見たあと、おりんは大きく頷いた。
しばらくおりんを抱き締めたまま動かなかった貫七が、ぽつりと言った。
少し、おりんが視線を上げる。
「今まで散々こんなことしてきたのにさ。おりんだけは、何か凄いどきどきする。こうしてるだけで、満足っていうか、安心する。こんなこと、初めてだ」
「おいらは結構、ずっと貫七に甘えてられたから。おいらもね、貫七がおいらのことを考えてくれてるって感じるたびに、嬉しいっていうか、こう、胸がきゅっとなってさ。何だろうな、と思ってたんだけど、自分が女だって気付いたときから、おいら、貫七のことが好きだっていうのも気付いたんだ」
だから猫として、思い切り貫七に甘えられるのは嬉しかった。
甘えていけば、貫七はちゃんと応えてくれたのだし。
「おいら、貫七の肩に乗って出歩くのが好きだった」
「肩に乗ってりゃ、迷子の心配もねぇしな。話もしやすいし。でもさすがに、もう無理だな」
ははは、と笑って、貫七が少し身体を離した。
そして、きゅ、とおりんの手を握る。
「これからは、こうやって出歩こうな」
「うん!」
繋いだ手を嬉しそうに見たあと、おりんは大きく頷いた。