わたしはみんなに殺された〜死者の呪い【前編】〜
「うっ………」
込み上げてくる吐き気。
でも、さっき粗方吐いてしまったからもう出てくるものは何もない。
なるべく死体だと意識しないようにしながら、ここあを懐中電灯で照らす。
ごめん。ごめんね、ここあ。
助けてあげられなくて…ごめん。
パックリ裂けた喉から流れ出た血は、生々しいほど懐中電灯の光を反射している。
長くて綺麗だった髪の毛はバサバサに切られていて、見るも無惨な形になっている。
斬られたより千切られた感じの体の一部は、小さな肉片としてそこらへんに転がっていた。
こんなの、人間業じゃない。
人間が人の体を千切るなんて…力的に無理だ。
「……………ん」
ここあの手は片手が…右手が見当たらない。
肩から切断されているようだ。
残っている左手見ると、何かが握られている。
手からはみ出た銀色の部分を持って恐る恐る手から引き抜くと、それは血塗れの鍵だった。
プレートに書いてある文字通り、多分図書室の鍵。
どうしてここあが図書室の鍵を…?