知りたくなかった本当の気持ち

そう思って俺は広げたプリントを無視し、腕を机に載せその上に顔を置いて目を瞑った。



俺はいつの間にか眠りについていた。



「ねぇ起きてよ!
起きて! 起きなってば!」



俺の体が揺れている…。


そう思えば來奈の声が聞こえている。



あ。俺今來奈に起こされてもらってるんだ。



こんなこと絶対にされないと思ってたけど。



だから嬉しい。


ずっとこのままでいたい。



「何で起きないの?

もうこんな時間なのに…」



文句言ってるよ。


さぁもう一度俺に声をかけるんだ、來奈。


そしたら俺は望み通り起きてやるぞ。



「後1時間ちょっとで閉館されるから、その時にでも委員の人に任せるか」


は?


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