知りたくなかった本当の気持ち

彼女は少しだけ背中を震わせたのだ。


こういう時は大抵怯えてる証拠なのだ。



「それにしても悪かったな。

お前が真剣に勉強してる中、隣でグーグー寝て」



そう言うとまた來奈の動きが止まった。



やっぱりなんかあったんだ。



俺が寝てるいる時に。


こんな恥ずかしそうに逃げようとする來奈は、初めてかもしれない。


だから何がなんでも、何があったのか聞き出さないと。



「あんたが寝ていたせいで、周りに変な誤解されたじゃん!」



なんてこっちを向いて、強く言われた。



それだけじゃあわかんねぇよ。



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