知りたくなかった本当の気持ち
「なにお前。
こんなことで泣くのかよ。
生徒会に入ってるのに、泣き虫?
頼りねーな。
泣いたら何でも解決するって思ってるとか...一番嫌なタイプだわ」
呆れて溜め息を吐く。
すると秦野はこちらを見た。
涙を溜め、それをこぼさないようにしてる目で。
それを見て、俺は思わず怯んでしまう。
「あんたこそ人のこと言えんの?!
周りの人はあんたの外見見て、カッコイイとか言って褒めてるけど!
そりゃ私だって認めるよ!
だけど最低な中身は変わってないじゃん!
それに周りにはいい顔して、本性隠して。
若王子が消えて、清々してたのに!
何で出てくんの?