知りたくなかった本当の気持ち
「お前ホントガキの頃と変わってねーよな。
どんくせーし、おどおどしてるし。
どうせまたすぐに謝ってくるだろ?
謝らないでいい所も無駄に謝罪してきて...
あれ本当にうざかったわ。
変わってねーっつうことは...
まだ兄貴のこと好きなんだろ?
高校生にもなって兄貴に頼りっぱなしとか...気持ち悪」
ついつい侮辱する言葉が出てしまう。
昔からの習性だろうか。
コイツの顔を見たら、貶したくなるのは。
止まる秦野の方を振り返る。
顔を両手で隠して、体を震わせていた。