乱華~羽をくれた君~Ⅲ【完】
翌日、カーテンの隙間からもれる朝日がまぶしくて目が覚めた。
隣を見ると陸さんがスヤスヤ眠っている。
私…昨日ベッドに潜って色々考えているうちに寝ちゃったんだ…
陸さんいつの間にベッドに入ったんだろう。
起き上ろうとした時、腕に違和感を感じた。
見ると…
左腕に綺麗なブレスレットが巻かれていた。
「これっ……」
思わず漏れた私の声で、陸さんが目を覚ました。
「……はよ」
「お、おはよう…」
眠そうに目を擦っている陸さん。
「陸さん…これ…」
「あー。寝てる時に巻いた。本当は昨日渡すつもりだったけど、誰かさんは先に寝るって言って、なんか逃げるし?」
「に、逃げてなんか…」
逃げたけど…。