偏食系男子のススメ【完】




「……じゃ、俺からお願い。藤島が見舞ってやったらあいつ喜ぶと思うから、来てやってよ」


「……」


「どうしてものお願い」


「……翔くんがそこまで言うならハーゲンダッツで手を打ってあげないこともないけど」


「請求はきらりにして」




翔くんは分かりづらいくらい少しだけ口の端を上げて笑って、

「それじゃあ荷物持って玄関集合な」

と、教室に戻って行った。




……しょうがない。


決して川端さんのためじゃない。翔くんにどうしてもってお願いされたからだ。


別に心配なわけではない。ハーゲンダッツのためだ。


お土産にクサヤでも買って行ってあげようかな。もちろん費用は後で彼女に請求するけど。


川端さんちお金ありそうだから、これを機にご両親に取り入って本当の娘みたいに尽くしてもらえたりしないかなー。ねーか。




「えー、藤島、カラオケ行かねえの?」




自分の教室に戻れば、鞄を持ち上げた私を見て早川が不満そうな声を漏らす。



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