そんな君が好きなんだッ!
『..........かる』




....ん?




『..........かる!............なさい!』




どこかで聞いたことあるような...ないような........................





「ひかるー!起きなさい!!!」




「きゃーーーーっ!」




「何が『きゃー!』よ!あんたね、もう7時よ!学校遅れても知らないからね!」




「び、びっくりさせないでよ!もっと優しく起こしてよね!」



やっぱりあれは夢か!くそぅ!くそくそぅ!人生甘くないな!
それにしてもお母さんタイミング悪すぎでしょ、あと少しで王子様とチューだったのに!!



げっ。もう7時30分だ、やばっ!



「お母さん行ってきまーす!」




「ひかる!ご飯食べたのー?!」




「時間ないから!!昼ごはん今日は学食のカレー2杯食べるから安心して!行ってきます!」



勢いよく玄関を飛び出した。
今日から新学期、綺麗な桜が家の周りに咲いている。



そしてさっきの時間がないから昼ごはんにカレーを2杯食べるという斬新な言い訳をした自分。アホか太るぞ。




家からバスで約30分。
バス停から降りて坂を少し登れば私の青春を謳歌する場所、野いちご学園高等学校!!
よーし!今日から恋も勉強も、新しい気持ちで頑張るぞ!!



「ひかる、おはよ」



「あ!優子!ちょっと聞いてよ〜」




このちょっと大人ぶってクール系を目指してる女の子は中山優子。野いちご学園で出来た友達で1番の仲良し!親友ってとこかな。




「今日王子様に壁ドンされる夢見たの!チューもするはずだったんだけど、お母さんに途中で起こされちゃってさ〜...」



「ひかる、今日クラス替発表でしょ!
早く行くよ!」





無視かい。




優子が私の腕を引っ張って走り出した。



今年は優子と同じクラスかな〜...、クラスに王子様みたいな人、いないかな〜いないよね〜〜



と、いいつつ、
少し期待して私も優子と一緒に走った。
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