オトナの恋を教えてください
中学生か高校生のグループデートかっていう格好で、俺に濡れタオルを手渡し、手作りの弁当を用意してくれるいろは。
そんないろはを、素直に可愛いと思う。
「柏木さん」
向かいに座るいろはが俺を呼ぶ。
急に立ち上がり、パラソルの支柱を超えて腕を伸ばしてくる。
それから、俺の頬についた米粒をとり、ぱくっと自分の口に入れた。
「子どもみたいで可愛いです、柏木さん」
「……今の、ポイント高いよ」
「何がですか?」
意味がわかっていないいろは。
こういうこと無自覚でするあたり。
俺が結構揺れていることを、こいつは気付いていないんだろう。
高鳴る胸の鼓動を抑え、考える。
お見合い相手にも、いろはは同じことをするのかな。
遊園地に弁当持参で来て、相手の頬についたごはん粒をとってあげるのかな。
いろはのからあげを食べる資格のあるやつは別にいる。
俺はわかりきっていた事実に、少し背が寒くなった。
今更、ショックを受けている自分に気付いた。
そんないろはを、素直に可愛いと思う。
「柏木さん」
向かいに座るいろはが俺を呼ぶ。
急に立ち上がり、パラソルの支柱を超えて腕を伸ばしてくる。
それから、俺の頬についた米粒をとり、ぱくっと自分の口に入れた。
「子どもみたいで可愛いです、柏木さん」
「……今の、ポイント高いよ」
「何がですか?」
意味がわかっていないいろは。
こういうこと無自覚でするあたり。
俺が結構揺れていることを、こいつは気付いていないんだろう。
高鳴る胸の鼓動を抑え、考える。
お見合い相手にも、いろはは同じことをするのかな。
遊園地に弁当持参で来て、相手の頬についたごはん粒をとってあげるのかな。
いろはのからあげを食べる資格のあるやつは別にいる。
俺はわかりきっていた事実に、少し背が寒くなった。
今更、ショックを受けている自分に気付いた。