オトナの恋を教えてください
とはいえ、今まで資料整理という事務方の仕事しか知らない私には、書類に書かれた用語がわからない。
あまたある取引先の情報も、皆目わからない。

それらをひとつずつ調べ、自分で噛み砕いて理解する。
そうしてからでないとデータとして打ち込めないのだ。

受験勉強よりずっと大変。

だけど、ずっとやりがいがある。

だって私、このお仕事でお金をもらっている。
社内の人に活用してもらえるデータベースを作ることで、私は事業の一部分を担っているわけだ。

私だってできることがある。
望んでもらえる。

それなら頑張りたい。


昼近く、私は目前の資料の打ち込みの手を止め、ペットボトルのお茶を開けた。
一息つくと、ふと柏木さんのことを考えてしまう。

今日は柏木さんも出社予定。
17時くらいには終わるそうだから、帰りは一緒にごはんでも食べようという話になっている。

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