オトナの恋を教えてください
社内一のタラシ。

そんな不名誉な二つ名、ありがたいわけじゃないけど、女除けにはなっていい。
俺との関係を割り切れる女の子じゃないと、相手はしない。
ちらとでも好意を見せられたら、こちらから全力で引かせてもらう。

泣かせた女は数知れずっていうのは、俺が彼女たちの好意を拒否するからついた煽り文句だ。

でも、ルールを守れなくなったのは彼女たちの方だろう?

俺は最初から「カラダだけだかんね。割り切ってね」って念押ししてるのに。

さてさて、そんな俺に寄ってきたまさかのピュアガール。
データ管理部の新人・三条いろは。

俺は昨日引き受けたことを思い出し、頭が痛くなった。

あー、バカだ、俺。

面倒事はとことん避けてきたのに、なんで自分から首突っ込んじゃったんだか。
挙句、彼女の要請を引き受けて……。

抱いてくださいって……、絶対頭の沸いた子だと思ったのに。

ま、頭は沸いてるな。

男に免疫ないクセに、ヤル気ばっかり空回りして、痛々しすぎる。
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