オトナの恋を教えてください
結局のところ、相手が俺でもこいつの男への免疫ゼロは変わんないらしい。
レンタル彼氏から逃げた時は、こいつも必死でわけわかんなくなってたんだろう。


「俺なら接触も大丈夫だと思ったから引き受けたのに」


「いえ!他の男性よりは怖くないです!」


「じゃー、歩け!膝曲げて脚を前に出せ」


「鋭意努力中です」


まるでスケート場の初心者かというほどぎくしゃく歩くいろは。
俺は依然ひっぱり続ける。

何、このデート。


「メシ食うまでこの体勢だからな」


「え!では、早速ごはんにしましょう!確か6.7階がレストランフロアだとさっき見ました。私、和食がいいです」


すぐにでも手を離したいらしいいろはに、とりあえず怒っておいた。


「どんだけ俺と手ェつなぐのが嫌なんだよ!」


プライドなんてあったわけじゃないけど、こういう態度を取られるとムッとする。
俺と手つなぎたくない女なんて、今までひとりもいませんでしたけど。
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