オトナの恋を教えてください
指の腹で彼女の手の甲を撫でると、びくびくっと身体が跳ねるのがわかった。


「大丈夫、怖くない。俺は怖くないよ」


プロレスの次は野生動物扱い。

いいや、もう同じだ。
男に免疫のない動物をネイチャーしてるんだ、俺は。

優しく指を絡ませ、間近くいろはを見つめた。
反応をゆっくり待つ。

俺は焦ってないし、怖くもない。
そろそろ、信用してくれ。


すると、伏せられていた顔が少しずつ持ち上がってきた。
大きな栗色の双眸が俺を映す。

緊張で潤んだ瞳と真っ赤な顔を、思わず俺は凝視した。


「ホントだ」


いろはの声も潤んでいた。
指の力はいつしか抜けている。
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