まだ、心の準備できてません!
彼はネクタイと、ワイシャツのボタンを二つ目まで外すと、私をゆっくりベッドに押し倒す。

セクシー過ぎる彼の姿や表情に、すでにドキドキは最高潮。

心臓破裂して死んじゃうんじゃ……なんて思っていると、身体を少し横に向かせられ、大きな手が胸の膨らみを包み込んだ。

息が止まりそうになった瞬間、背中には柔らかなモノが押し当てられる感覚が。


「ひぁ……っ!」


ビクンと身体を跳ねさせ、シーツを握りしめた。

背中にキスをされるなんて初めてで、くすぐったいけれど気持ち良い感覚に、漏れ出る声を抑えられない。

そんな私の反応を楽しむように、夏輝さんは至るところにキスをしながらホックを外し、ゆっくりとすべての布を取り払っていった。



彼の愛撫はとても優しくて、我慢出来ないなんて言葉は嘘のように、時間を掛けて私を蕩けさせる。

セカンド処女である私に、まったく怖さを感じさせなかった。

感じるのは、彼と深くまで繋がることが出来た、快感と幸せだけ。


「夏、輝さ……だい、すき」


律動を受け止めているおかげで、途切れ途切れにしか声に出来ないけれど、初めてちゃんと気持ちを口にした。

言おうとしたわけじゃなく、自然とこぼれていた。

閉じていた目をうっすら開くと、少しだけ呼吸を乱しながらも甘い笑みを浮かべる彼が、身体を前に倒して私を抱きしめる。

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