まだ、心の準備できてません!
でもこの感じからすると、二人は前から繋がりがあったみたいだ。

冷静に二人を見ていると、晴菜が「あっ」と思い出したように声を上げ、存在を忘れかけていたであろう私の方を向く。


「あたし、今美容師やっててね。新しく出来た美容院に異動したんだけど、開店祝いのお花を届けてくれたのが陽介くんだったの! それからあたしもちょくちょくお花を買いに、お店の方に行ってるんだ~」


可愛らしい笑みを浮かべながら、恋人のように寄り添う晴菜に、陽介は「そ、そういうことです」と、何故か敬語になってぎこちなく頷く。

なるほど、そういう繋がりか……。お客さんとしても来てるなら、そりゃ陽介も邪険には出来ないよね。

いや、二人が仲良くしていたとしても、私が口出しすることじゃないけど。


ご丁寧に説明してくれて、とりあえず二人が知り合いである経緯には納得した。

しかし、急に晴菜の目の色が変わる。


「……で、今日は美玲と陽介くん、二人で来てたの?」


口角は上がっているけれど、目は鋭い光を宿らせていて、まったく笑っていない。

そんな晴菜にギクリとする。


「二人って、どんな関係だっけ?」

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