【完】CHESS-WHITE or BLACK-(誤字脱字加筆修正中P194まで修正完了済)





「……なんだよ?」


俺に抱きついてきた智菜


「…うぅ~…ヒック……」


泣いてるのか?


「………どうしたんだよ」


「智也が、っ、無理してるから、っ!」


「無理なんてしてねぇよ。
俺は1番いい方法を考えて……」


「なら、ならっ!
なんで泣きそうな顔してんの?!」


………泣きそうな顔?


俺は…別に…そんな顔なんて…


ーポトッ


床に一粒の水滴が落ちた


俺は自分の顔を触る


「……………ない…て、る?」


自分でもビックリだ


まさか、泣くなんて思ってなかったから


「もう、智也は楽になっていいんだよ」


智菜は涙を拭って俺を見つめた


「そうだな。……ありがとな、智菜」


智菜の頭を撫でる


俺もいつかこの思いを
忘れることができるのだろうか


いや、できないだろうな


叶わない思いだろうけど俺はお前が……


────好きだよ。莉琉








葛城 智也side end







< 152 / 311 >

この作品をシェア

pagetop