続・俺様専属メイド!?
「俺に歯向かってくるのもおもしろい。
どうしても触れたくなった。
翔には感謝してるけど、杏が欲しい」
「ふざけんな」
「分かってる」
こんなに真剣な表情をしている大河は初めて見たかもしれない。
それだけ本気だってこと。
だからと言って譲れるわけもない。
俺だってこの1年杏だけを見てきた。
俺の恋愛感をひっくり返したんだ。
どこか色がない毎日を色づけてくれたんだ。
杏には責任持って一生俺のそばにいてもらう予定だ。
いや、もう決定事項だ。
「杏だけは渡さねぇよ」
好きになっても無駄。
「誰にも渡さない。
奪えるもんなら奪ってみろ」
杏は俺のもんだから。
何があっても離さない。
大河にそれだけ言って、背を向けて歩き出した。