続・俺様専属メイド!?
ずっとあたしは就職すると思っていた。
進学するお金なんてないし。
この私立の進学校に入ったのも、成績優秀者は入学金と授業料が免除されるから。
さすがに中卒はやばいし、高校は出ておきたかった。
そんな理由で高校入学。
だけどこの高校に来て、翔と出会ってあたしは考えを改めた。
やりたいことを見つけた。
「おせぇよ」
「待ってくれなくても良かったのに」
「……待つけど」
翔はボソッと呟くように言うけど、その顔は拗ねてるみたいで少しかわいい。
思わず笑ってしまうと、でこピンをくらう。
「ちょっ!」
「帰るぞ」
おでこを手で押さえながら、歩き出した翔の後ろをついて行く。