華のように儚く
第一章 ふたりの決断
ミリアは18歳の誕生日を迎える日。
王族、貴族、そして一緒にいてくれた兄代わりになってくれたカイルと、ジャックから送られたプレゼントの数々。

「まぁ。こんなに・・・」

贈り物も嬉しい。
でも、それ以上に贈り物をくれた人の気持ちが嬉しかった。

「ミリア様。お気に召しましたか?」

「ええ。とても。生きていて良かった」

カイルとジャックも、彼女の笑顔が見れるだけで、頬を緩める。
特別目が悪いわけではないがその日頃から二人ともいつの間にか、眼鏡を掛けるようになっていた。
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