華のように儚く
実は、この二人は成長していくミリアに淡い恋心を抱くようになっていた。
その想いを隠すために、眼鏡をかけることで誤魔化すことが出来た。

自己暗示と言ったところだ。

身分違いの恋なんて誰が認めるのだろう。
わざと嫌われる態度を取るのもいいかもしれないが、こんな事をしたらミリアの側にいれなくなる。

考えた結果

「眼鏡を掛けてる時は、ミリアにとって頼れるナイトであり兄でいよう。」と誓った。二人の苦肉の決断だった。

10年前

「わたし、おおきくなったら二人のお嫁さんになる!!」

「え??」

ミリアの言葉に間の抜けた声を出すジャックと、声を殺して笑うミリエル。

「だったら、二人ともお嬢様に相応しい男にならないといけないな。」

そんな会話が日常的で幸せな日々。
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