課長の独占欲が強すぎです。

「宍尾さん、時々みんなに差し入れ買ってきてくれたりするんだけどさ。こんな可愛らしいのはさすがに初めてで、俺たち思わず顔を見合わせちゃったよ」

 東さんは手元に口を当ててクスクスと可笑しそうに笑うと、まばたきを繰り返してる私を見て少しだけ困ったように眉尻を下げた。

「橘さんを気にして買って来たんだと思うよ。昨日もさ、宍尾課長は怒ってるつもりじゃなかったから。教えてるつもりでも、あの人見た目もあんなだし言い方がぶっきらぼうだから誤解されちゃうんだよね。特に女の子には。だから、橘さんが落ち込んじゃったの見て焦ってたんじゃないかな」

「し、宍尾課長が?」

「ああ見えてあの人けっこうナイーブなんだよ」

 あまりに外見と似つかわしくない単語に、失礼ながら思わずブフッと吹き出してしまった。だって、ナイーブなヒグマって……ダメだ、可笑しい。

「この部署と宍尾課長のこと、嫌いにならないでくれる?」

 笑ってしまった失礼な私に構わず、東さんは小首を傾げて心配そうに聞いてきた。

「なりません。だって憧れの部署ですもん。それに私、東さんの言う通り宍尾課長のこと誤解してたと思います。こんな可愛い差し入れくれる人が心の底からおっかないワケないですもんね」


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