星屑埋葬~赤ん坊の死~

それからメグは、手早く桶の中で赤ん坊の褓きょうを洗った。代りを持って来なかったので、湯から上るとシーツを畳んで褓きょう代わりにあて、赤ん坊に手枕をしてやりながら垢で冷たい木綿の蒲団の上にじかに寝た。

首の短い赤ん坊は、肉づきのいいメグの腕の上に頭をのせられると、首の傾斜が強すぎて、呼吸が苦しそうだった。メグは、スリップの肩紐をずらせて乳房を赤ん坊の唇に押しつけてみた。赤ん坊が吸いつこうとすると、為体の知れない感覚が乳房の先端から全身を駆けぬけた。メグは眼をうるませ、くっくっと笑いながら、いつまでもそうしていた。


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