囚われ姫の復讐



「誰かいるのか?」


不意に誰かの声が聞こえた気がした。
眠りに落ちかけていた頭が覚め、瞼を持ち上げ、体を起こした。


「あれ?気のせいか?」

「だ…れ。」

そう言ってしまってから後悔した。
それもそのはず…

「誰ってこっちのセリフ、あんた見たことない顔。」

さっきまで寝ていたことが分かる、少し皺になった制服に眠そうな目の男が私の側で見下ろしている。
髪の毛は…染めているんだろうか、それとも地毛?染めたにしては綺麗すぎるほど薄茶色の髪の毛。


「おーい、きいてる?もしかしてあんた生徒会?俺が最近ここ使ってるのもうバレたのかー…」

私が黙ったままだからかその男は痺れを切らしたように言った。

ふわぁっと小さく欠伸をしながら立ち上がる。

「何の話?
…あー、まさかこんなに早く使うことになるとは。…でも仕方ないか。」


そう、仕方ない、この人は全然関係のない人だけど…ここに来たことは誰にもバレてはいけないことだから。
記憶を錯乱させる薬を今使うのはもったいないけど仕方ない。

「何をブツブツ…」

スマホケースにあらかじめ入れていたとても小さな注射針を取り出し男の首元めがけ…


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