【完】魅惑な藍の海の恋心色。





side 小河藍





朝日が眩しい。



いつも以上に早起きをしたわたしは、空に向かってぐーんと伸びをする。



……大きな、荷物を背負って。



「……何してるんですか、小河先生。」


「見ての通り、修学旅行の荷物を運んでいるんです!!」



そう、今日はいよいよ修学旅行当日!



昨日はワクワクしすぎて、正直あんまり眠れなかった。


何度もしおりを読み直して、荷物点検も何回したか分からない。



心を落ち着かせるためにイチゴ牛乳を買いに行けば、

間違って、フルーツオレを買ってしまう始末。



徹夜明けで声が死んでた里佳子ちゃんにも、何度も電話をかけてしまった。


……今思えば、迷惑極まりなかったはず。





< 89 / 263 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop