オレの妹レジェンド
妹とクラスメイト ~伝説の始まり
始まりは小学校の2年生のときだ。

オレ達3人は兄貴たちも通ってい私立の大学まであるマンモス校の初等部に通っていた。

三つ子なので、クラスはバラバラだったが、放課後は一緒に遊んだ。遊びは実にシンプルに鬼ごっこだったり、けいどろだったり、暗くなって兄貴たちが迎えに来るまで遊びまくった。

そんなある日。

いつものようにオレら三人と何人かの友達と、けいどろをやることになり、警察と泥棒を決めていると、突然大人に怒鳴られた。

校庭にドスドスという効果音が聞こえてきそうな足取りでこっちに向かってきたおばさんはオレ達をただただ、怒鳴りつけてきた。

純粋に怖かったが、この場では一応兄として、弟や妹を守ろうとして前に出るが、おばさんの迫力に押されて泣きそうになった。

「無理。だって、ルナマリアちゃん、鬼になると泣くし、おいかけっこで追いかけてタッチするとなくし、かくれんぼで一番初めに見つけても泣くし、何やっても泣くし、遊びが止まって面倒臭いし、遊びのルール守れないのに、先生に言ってうちらが怒られるし、私たちがルナマリアちゃんを接待してあげる理由ないし、接待しても良いことないし」

海麗が一気にまくし立てて、おばさんの後ろにいるルナマリアちゃんと遊べない理由を告げた。ルナマリアちゃんは海麗のクラスメイトで聞いただけでも面倒くさいなと思ってしまう子らしい。


ていうか、ルナマリアって名前がすごいなって思った。オレらの名前もすごいけど、ルナマリアには負けるよ。感じだと月真璃愛と書くそうだ。字数多すぎる。

ちなみにオレらの名前は、オレは天空と書いて『てんか』と読む。弟は陸都『りくと』、妹は海が麗しいと描いて『みら』父親が命名した名前だ。

二番目の兄がオレたち三人を呼ぶときは陸海空と軍の部隊のように呼んでくることがある。

話を元に戻す。ルナマリアちゃんのお母さんは良いから黙って娘と遊べと言って来る。というか、それしか言わない。

もう帰りたくなってきて、海麗に帰ろうというとおばさんは、うちの子を仲間はずれにしたままで帰るのか!とますます声が大きくなってきた。

走って逃げたら良いんじゃないかとも思ったが、海麗が一つ提案した。

「じゃあ、入れてあげるよ。けいどろやるから、ルナマリアちゃんは科捜研の捜査官ね。」

と言った。オレらはハテナのマークが頭いっぱいに飛んでいた。科捜研なんて小学校の低学年が知るわけない。

「科捜研の捜査官はどろぼうの状況を警察にお知らせするのが仕事なの。ルナマリアちゃんならできるよ」

海麗はそういうと、さっさと女子を警察官役、オレら男子を泥棒にしてゲームを始めた。

けいどろなんて鬼ごっこと一緒だずっと走って、追いかけて逃げての繰り返しだ。科捜研なんていなくても成立する。

泥棒の隠れ場所なんて教えたりしたって、限られた範囲だ。警察官役だってすぐ分かる。

何日かそれを繰り返したら、結局ルナマリアちゃんは飽きてまた母親に泣きついた。ルナマリア母再びの時、海麗の言った言葉は衝撃だった。

「何?ちゃんと入れて遊んであげたのに。なんて贅沢な子なの?親の顔が見てみたいわ。あー目の前にあったわ。親子そろって厚顔無恥丸出しの顔ね。親の親の顔も見てみたいわ。ルナマリアちゃん、おばあちゃんにお母さんをし躾してもらって、躾しなおされてきて、遊んでくださいお願いしますって、頭下げたら遊んであ・げ・る」

と一度も噛むこともなく、言い切った。

おばさんは口をぱくぱくさせていた。オレらも驚いて何もいえなかった。

その後、おばさんはオレらを避けるようになり、違うグループにルナマリアちゃんを入れようとしていた。他のグループも遊んで欲しかったら頭を下げろと言い。少々学校問題に発展した。

この事を海麗に聞くと、海麗は覚えてない。ただ、おばさんの顔が近所のブルドックに似てたことと、ルナマリアちゃんがなぜか毎日にロリータファッションだったことだけは覚えていると言った。

そう、あのときから確かに伝説は始まった。
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