公園であいましょう


 くすっと、佐倉くんは笑うと、


   
   「委員長らしいな。」


 
 そう言って、目をほそめてこちらを見てる。


 突然、まわりの空気が質をかえたように思った。


 佐倉くんは、じっと私をみつめたまま、、、、
 そして、そのまま佐倉くんの顔が近づいてくる。

  
  (へっ、何?、、、私、、キスされる、、、?)

 
 私は、身じろぎひとつできなかった。
 目をつむるんだろうか、、と思った時、

 

 ジャカジャカ、うるさい音楽が
 佐倉くんの上着のポケットから聞こえてきて。

 佐倉くんの顔は、ピタリっと止まった。


   
   「あー、はいっ、はい、、、。」

 
 
 佐倉くんは電話にでると、まるで何事もなかったかのように
 話をしている。

 
 私は、唖然とその様子を見ていたが、ホッと肩の力をぬいた。
 でも、まだ、ドキドキは止まらない。



 


   
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