公園であいましょう
(12)
 
 そして今、私は、真島さんと向き合って、おしゃれなカフェにいる。



    あれから、仕事にもどったけど、頭の中は?マークと
不安でいっぱいで、仕事どころではなかった。

    書類の束はひっくりかえすし
    普通に歩いているのに、机の足につまずくし。

    その度に、村瀬館長にジロリと一睨みされ、余計に焦ってしまった
    仕事になってないの、お見通しだっただろうなぁ。


 
 息をそっとはき、水を一口飲む。
 チラリと目の前に座る、美人の真島さんを見ると、ニッコリと微笑まれた


   「佐倉、、いえ、井倉翔太とは、どれくらいあの公園で
    逢っていたのかしら。」


 真島さんは、まだ私に微笑んだまま、私に質問する


  (井倉翔太、、って、またその名前だ。)

 
 私は、憮然として答えた。


   「私と、佐倉くんは、出逢って半年とちょっとですけど、
    あのー、人違いじゃありませんか?
    
    私が逢っていたのは、佐倉翔平くんで、
    微妙に名前はにてるけど、井倉翔太なんて人、私は知りません」


 真島さんは、ちょっと呆気にとられたような顔をしたかと思うと、
 まじまじと私の顔をみた。


   「井倉翔太をしらないと?」

   「はい、知りません。」


 きっぱりと言いきった私に、真島さんはちょっと困った顔して
 目をそらした。


  (私、何かおかしなこと言ったかしら)

 
 再び、私をみた真島さんは、ふーっと息をはく。そして、


   「じゃあ、ちょっとこれを見て。」


 そう言って、一冊の雑誌をかばんから取り出し
 私の前にひろげた。

 と、そこには、、、、


 
 
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