労苦
第25章
     25
 南新宿の街に行くと、辺り一帯が蒸し暑い。


 コインパーキングに車を停めてから、車両を出、歩き出す。


 繁華街にいると、物騒さを感じた。


 新宿は欲望の街だ。


 昼間は一帯が賑わうのだし、夜間はネオンが煌々と灯る。


 ずっと街を見て回った。


 そして南新宿署へ向かう。


 帳場は動き続けている。


 指揮官不在でも。


 石川も前田も刑事課内にいた。


 ずっと詰めているようだ。


 ここの所轄は神宗会関係者を取り締まるのも任されていて、頭が痛いようである。





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