労苦
第51章
     51
 その日も午後6時を回る頃まで、南新宿署にいた。
 

 署を出た後、車を停めている駐車場へ歩き出す。


 疲れはあった。


 さすがにデカと言っても、疲労が重なるときつい。


 車に乗り込み、千代田方面へと出した。


 元々我慢強いのだ。


 それが俺の警官人生をいいものにしている。


 決して焦らない。


 そう思っていた。


 確かに警察と神宗会の対決は、もはや避けられないものとなっていたが……。


 とにかく目の前にあることを、一つずつこなすつもりでいた。


 それがベストである。




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