労苦
 橋村が先に啜り終えてから、立ち上がり、フロア隅へと歩き出した。


 コーヒーを二杯淹れ、片方を俺に持ってきてくれる。


「どうぞ」


「ああ、ありがとう」


 そう返し、受け取って啜った。


 ホットコーヒーで、舌を焼きそうなぐらい熱い。


 その日も午後九時を回る頃まで、一課のフロアにいた。


 そして仕事を終え、帰宅する。


 明日は非番で休みだ。


 疲れを癒せば、また通常通り仕事である。


 金曜は晴海に一言断わり、丸一日、寝ていた。


 普段何かと寝不足だから、ベッドの中で過ごす。


 疲労が溜まっていた。
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