労苦
第81章
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 その日も午後6時過ぎまで新宿の街にいた。


 そして車に乗り込み、警視庁へと走らせる。


 きついのだが、帰庁しても仕事が残っていて、拘束されてしまう。


 捜査一課のフロアに戻り、残務をこなす。


 午後9時を回る頃には警視庁を出、桜田門駅から地下鉄に乗って、帰宅した。


 自宅に着くと、晴海が待っている。


 共に遅い夕食を取り、入浴を済ませてから、眠った。


 そしてまた時が流れる。


 その週の土曜の朝、通常通り起き出し、キッチンでコーヒーを一杯淹れて飲んだ。


 妻は起きていたのだが、まだ眠いようである。


 スーツを着て、カバンを持ち、部屋を出た。


 午前8時20分には警視庁に着く。



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