夏に咲く桜──君に伝えたいことがある。
第1章
あの子と駆けた、夏の日を。
悲しいくらいに真剣に謳った夢を。
眩しいほどに照っていた太陽を。
思いを馳せた、あいつのことを。

私はずっと、忘れない。

だから、お願いだから。

もう一度だけ、逢わせて下さい。

思いを伝えさせて下さい。

「私も好きだ」って、言わせて下さい。

ねぇ、ひどいよ。
勝手に戦って、勝手に私を守って、勝手に私を置いていって。

だから、私は。
貴男のことを、絶対に忘れない。
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