私のステキな下僕 〜カレシ〜(短編)
「なんだ、那智って意外に良い男じゃん」
「でしょ?かっこいいでしょ?」
「かっこいいかは別にして、最近モテ期らしいからね」
なぬ??
「モテ期?那智が?聞き捨てならないんだけど」
「この前告られたじゃん?あの後から、たまに那智良いよねって声が聞こえてきた」
はぁあ!???
みんな、那智のことバカにしてたくせに??
「なんかさ、あいつ背が低かったじゃん?最近伸びたよねーとか、レイナと付き合ってるから気になってよく見たら、爽やか系イケメンじゃない?って話がチラホラ」
伸びた??
「え、五ヶ月前は165.3センチだったけど、それから伸びたってこと??」
「キモ!なんで、そんな細かく知ってんのよ」
引いてる茉莉を無視して最近の那智を想像してみる。
そう言えば、わたしと那智との身長差5センチぐらいだったのに、この前見上げたような気がする。
「ということは、推定170センチ??」
このままじゃ、那智がイケメンになってしまう!!!
いや、イケメンなんだけど、
わたしだけのイケメンが良いんだ!