鬼姫伝説 Ⅰ
「昔はな。多くの鬼が生息していた。でも今はもう、数えきれるほどだ」
鬼羅の声には苛立ち、憎しみ、恨みいろんな感情が込められていた。
かつてこの地には多くの鬼が生きていた。
魔の500年それは鬼という別の種族が生きる時代。
「どうして?」
「・・・貴様ら人間に話す必要はない」
冷たく言い放たれる。
「人間なんか大っ嫌いだ」
“嫌い”初めてそんな言葉を投げられた。
父も母も、皆千代を可愛いと、大好きだと言って来た。
嫌悪感を憎悪を投げつけられたのは、これが初めてだった。
「わたくしは、鬼羅さまが大好きです!」
「・・・は?」
「その可愛らしいツノ、いつまでも触っていたいくらい!」
全て本心なのだと。
この女はそう言う奴だったと。
真っ直ぐで、汚れを知らない。
言葉の裏など見ようとはしない。