殺し屋の憂鬱



……私の名前は笑子。名前とは裏腹にわらったことはない

学生時代…学校にいけば、ブスだとか、笑わない笑子だとか、みんなで私を笑う

笑われる笑子

もう生きていたくない

たまたま画面に現れた新着ホームページは

『スイーパー 』

とだけ書いてあった

画面は真っ暗で。他には何も書いてない。

冗談には思えない口調

そうか、私はやっと出会えたんだ。

最後のタイピングはひどく指がふるえ、文字変換を間違えていることにも気がつかずにエンターボタンを押し、パソコンを閉じた


自分の”消去”を依頼したあと、確認のためにもう一度先程のホームページを検索してみようとした

だがもう画面にはそのホームページは現れなかった



「証拠は、残さないのね…」


皮肉なことに笑子は初めて笑った

暗い部屋の中、誰にもみせることのなかった、涙と笑いを…





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