君に捧げる花束を
「色白でもろお嬢様ってカンジ。けど、可愛さでは私の中ではきよの次くらいかな。」
いきなり、さりげなく褒められて、ちょっと挙動不審になる。
「なんでいきなり私が出てくるの。」
「きよ可愛いじゃん。」
真顔で野風に褒められてちょっと頬が熱くなった。
「え、なんかありがとう。」
思いも寄らないところで突然褒められて、ちょっと嬉しい。
野風は正直でストレートだからお世辞とは無縁の性格をしている。
きっと素で言ってくれてるから素直に嬉しいと思った。
……まあ、ストレート過ぎてたまに毒を吐かれて悲しい時はあるけれど。
「きーちゃんて本当に可愛いもんね。…あたしは黒髪ストレートだから、イメージが暗くなっちゃうけど、きーちゃんは黒髪でもふわふわで綺麗なウェーブかかってるし。」
佳織ちゃんが、羨ましそうにほうっと息を吐いた。
「そんで顔小顔だし。目ぇデカいし。お肌キレイだし。化粧品何使ってんのよー!うらやまーっ」
美乃莉ちゃんが自分のほっぺたをにゅーんと伸ばして下唇を突き出した。
…そんな自慢できるほどのスキンケアはしていないから、期待に答えられないなぁ…
保湿が大事ってテレビで言ってたから、Nive〇をすっごい塗るようにしてるけど。
にしても、今日はやたら褒められるな…。ダンスの事とか。
嬉しいけど、そんなに褒めても何も出ないよー。笑
…もしかして、このあとドッキリとか仕掛けられたりしちゃったりして?