君に捧げる花束を



「西川君が言ってたけど、今野君が一番、湯気凄いんだって?」






「西川君ぁ?何言ってんのあいつ!!

自分だってめっちゃ湯気出してるくせに!どっちもどっちだわ!」





ぎゃははっと美乃莉ちゃんがお腹をかかえて爆笑している。





「今野がエタノール発酵なら、西川はハゲのレジェンドだ。」





野風が至極、真面目くさった顔でいったけど、、口元がぴくぴくして笑いを堪えているのがバレバレだ。

限りなく胡散臭い。







「二人でハゲの世界を切り開いて欲しいよね!」



「発酵しすぎて臭くなりそうだから、それはまずい。」




なぜか話はハゲに関しての話題に移り変わり、暴走する美乃莉ちゃんと野風の隣で、佳織ちゃんが苦笑いをして聞いている。






ワイワイ賑やかな彼女らを尻目に、清花の脳内は函南君へとトリップする。




まりあが町田君と帰ったということは、弓道部の集まりはないのかな?





今日は放課後に委員会もないし、もしかしたら函南君と帰るチャンスかも…?










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