2・5次元の彼女
それよりもまず、HARUへの誤解を解かなくちゃ!
私は個人チャットの入力画面に『昨日のあれ、全部誤解だから』とメッセージを添えて、送信ボタンを押した。

やがて彼からの返事が送られてくる。
『あれって?』
聞き返されて、私は返答に困ってしまった。

あれって……あれだよ。
文章にするのは恥ずかしいが、仕方がない。

『階段でのこと。
景斗が酔っ払って、私に悪戯しただけだから。
私と景斗は何の関係もない』
慌ててキーボードを打ったものだから、いつもの『俺』を演じるのを忘れてしまった。

HARUはぶっきらぼうに答えた。
『了解』

了解って、何? 本当に、ちゃんとわかってくれたの?
そんな短い一言じゃ、私の心のもやもやは解消されなかった。
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