【続】キミとひとつになれたら
でも、どこに行ったんだろう。
彼は。
「お、お~い……どこに、行ったの……?」
別荘の中のみんなに聞えないように、なるべく控えめな声で叫んだ。
もう、勝手にいなくならないでよ……。
「お~い……どこにいるの……?」
彼を探して。
暗い山道を歩いて。
できるだけ別荘からは離れないように。
そしたら急に背後からガシッと肩を掴まれた。
「ひゃあっ!!」
驚いて、その場に尻もちをついた。
「何、間抜けな声出してんの?」