暫定彼氏〜本気にさせないで〜
目の前の彼が、この至近距離で見れば見るほど申し分ないのはよく分かった。


だけど私はこの展開に決して流されたりしない。


ちょっと、いや、随分と顔が良いからって調子乗るんじゃないわよ!


こうなりゃ、絶対にこの男の裏の顔を暴いてやるっ!


とは言え……さて、どうしたものか。











「あの……突然過ぎましたよね。」


「そうね…こんな所だし。」


「場所変えますか?それでもう一度仕切り直しとか……」


ん?


場所変えるってどう言うこと?


告白と言えば体育館裏もしくは屋上みたいな?


て言うか告白の仕切り直しってそもそも何よ。


これから告白されるって分かっててどんなテンションで聞けば良いのよ。


「えっと……その、飯でもどうかなって。」


「えっ、私もう昼休憩取ったし…」


「クスクスっ……」


な、なによその余裕ぶった笑顔。


「違いますよ、昼は俺も食いました。夜、どこかで食事でもどうかなって、要は何とかお近づきになれないかと今、必死で誘ってます。」










ああ、夜ね。


確かにお昼、さっき食べたもんね。


でも、なんで彼と私が一緒に食事とか行かなきゃなのよ。


待てよ……?


もしかしてそこで今回の罰ゲーム告白のネタバラシとか?


きっとそうだ。


派手にネタバラシするつもりなのね。


だったら、こっちも都合良いわ。


その場できちんと裏の顔、確かめさせてもらおうじゃないの。


「いいわよ、ご飯、行きましょう。」


鼻息も荒く、妙なテンションでしてしまった約束がこの後、飛んでもない事になるなんて……


この時の私は知る由もなかった。










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