ナナ色Heart
……じゃあ、少し早めに真朝さんの所に行こうかな。

玲哉君の分もサンドイッチ買って。

うん、そうしよう。

放課後、あたしは真央に、

「手直し、頑張ってね。また今度ショッピングしよーね」

すると真央は、ジーッとあたしの眼をみてから、グッと顔を歪めてあたしに抱き付いてきたの。

「えっ?!なに、どーしたのっ、木本先生にそんな酷い事、言われたの?!」

「ナナ! あんたはね、優しすぎ!」

「当たり前でしょ、真央は親友だもん!」

真央はズルッと鼻を鳴らして身を起こし、それから、ちょっと笑った。

「あたしだって、ナナの親友だからね!」

真央の表情は、凛としていて、何かを決心したような眼だった。

……これなら、手直しもうまくいくかも。

またコンクール、入選するかも!

あたしは真央に手を振ると学校を出た。
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