ナナ色Heart
「ママ、あたしは大丈夫だよ」

ああ。ママってさすが。

前のあたしじゃないって分かるんだね。

その時、インターホンが鳴り、モニターを見ると隼人だった。

「隼人!ちょっと待ってね!」

あたしは勢いよく玄関へ行くと、ドアを開けた。

「隼人、何だか久しぶりだね!ママ、帰ってきたんだ」

すると隼人は白い歯を見せて笑った。

「知ってるよ。親同士が友達なんだから」

「それもそーだね」

「ナナ、ちょっと出ないか?」

「いいよ」

あたしはママに声をかけてから、隼人と外へ出掛けた。
< 264 / 339 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop