オフィスの華には毒がある
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「……えーと、どういうことですか?」


平和な一週間が終わるはずだった。

月曜の夜から飲みに繰り出し、環は泥酔するわ塩井くんは絡むわ、主任と……手を繋ぐわで、色々あったスタートに比べて、驚くほどに平和な日々だった。

ここ数日で一番良く口にしたのは『梅雨明け、もうすぐですかね』だったと思うし。


それなのに。
金曜の夕方、これは一体何のトラップなのでしょう。


「だ、か、ら、ね?」

目の前には、フェロモンさん。でも、元フェロモンさんと呼ぶ方が正しいのかもしれない。


初めて見たときとは随分違って、メイクも程よく、服装も清楚とまではいかなくても、谷間強調、おっぱいどーーーーん!って感じではなくなっていて。

パープルさんだのフェロモンさんだのというふざけたあだ名は当てはまらない気がする。


……って、分析してる場合じゃない。困った時に平気で現実逃避しちゃう、わたしの悪い癖。
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