闇に染まった真実。




──夢を見た。


お母さんが優しく、心配そうに俺を見ている。俺に話しかけているようだった。


だけど、何も聞こえない。目だって開いているはずなのに、ぼんやりとしか見えない。


でも、その優しい顔をいつまでも眺めていたいと思った。


この夢はなんて現実的なのだろう。少し恐く感じた。


それでも。俺がいる世界よりはずっとずっと良かった。


俺を心配そうに見る目も手を握る温かさも、とても久しく感じる。



…これはいつまで続くのだろうか。



でも、この空間は心地よくて。夢なのに、眠ってしまいそうだった。



< 236 / 284 >

この作品をシェア

pagetop