印堂 丈一郎の不可解な生活
「子供騙しな真似するんじゃあねぇぜ!」

調息を込めた拳の乱打で、インプ達を瞬く間に始末する丈一郎。

相手は低級悪魔だ。

今の丈一郎の実力なら、簡単にやっつける事が出来る…筈だった。

だけど。

「Alles macht so einen neuen Anfang(全てはそう、振り出しに戻る)」

突然。

何の前触れもなく唐突に。

サーはそんな事を呟いた。

「あぁん?」

耳に手を当て、大仰に訊き返す丈一郎。

「何語だそりゃあ?邪悪オメェ、俺がそんな何語か分からねぇ言葉理解するほど教養あると思ってんの?」

「クックックッ…」

丈一郎のおどけた態度が、すぐに青ざめた表情に変わる。

それを想像して、サーは可笑しげに笑った。

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