印堂 丈一郎の不可解な生活
荒っぽく消毒してやって、丈一郎が悲鳴を上げる頃。

「待たせたね」

傷薬を手に、お爺ちゃんが戻ってきた。

私と丈一郎の険悪な空気を感じ取ったのか。

「貴遊」

お爺ちゃんは私を窘める。

「彼は暴力的で気性が激しく、紳士的とは言い難く、目上の人間に対しても常に茶化すような接し方をする。だが仲間を守る為には自らを犠牲にする事も厭わないなど、その奥底には正義と勇気の心が見て取れる」

「正義の心とか言うなよ爺さん、こっぱずかしいなオイ」

「私もそう思うよお爺ちゃん。こんな奴に調息教えても、悪い事にしか使わないよ」

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