印堂 丈一郎の不可解な生活
だけど。

「やってやるぜ爺さんよぉおぉぉっ!」

考え無しなのか無謀なのか。

丈一郎は、私の予想とは正反対の事を言ってのけた。

「命懸けだろうが何だろうが、俺ぁ中途半端でやめるのが一番嫌いなんだ!俺が一番嫌いな言葉だ!その次に嫌いな言葉が『一生懸命』だけどな!」

矛盾してない、それ?

「とにかくよぉおぉぉ」

丈一郎はもう一度椅子に座り直し、一心不乱に食事を掻き込む。

「こうしちゃいらんねぇぜ爺さんっっ、飯なんて早く終わらせて、その修行の続きをやっちまおうぜ!調息をソッコー身に付けられるようによぉおぉっ」

< 43 / 220 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop