女神の微笑み
女神の微笑み
歌舞伎町に向かったアヤとユミの二人はまず、さくらを見つけだすところから始めなければならなかった。


アヤがユミに、<歌舞伎町でさくらを見た>と言ったのは、全くの賭けであった。


本当は見知らぬビルの廃虚の中で、一度、変わり果てたさくらに会っただけなのだから、どこにいるのかなんて、どこに現れるのかなんてわかるはずもない。


ユミがさくらの家に電話をいれてみたが、答えはやはり、家には帰っていない、ということだった。

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