女神の微笑み
過去
ここで少しユミとさくらについてもふれておく。
まずユミがアヤと出会ったのはちょうど中学に入った頃だ。父親の転勤で、中学入学と共に引っ越してきたユミは、当然のことながら友達と呼べる者もなく一人だった。
でもちょうど隣のクラスに、もう一人、一人ぼっちがいた。しかし、その子はまるで一人を好むかのように、決して縮こまることなく、堂々と孤独の、いや、孤高の中にいた。発育が少し早かったせいも多少はあるのだろうが、この頃からもうどこか、大人の魅力さえ感じられたアヤを見た時、ユミは思った、美しい、そして何より、格好いいと。
「私、ユミ、城崎ユミ、あなたは?」
ユミはおもいきって話しかけてみた。もともと人なつっこくて、誰とでも積極的に話すタイプのユミだが、この時は何故か、緊張を覚える。でも、意外ともとれるほど微笑んで、アヤは答えた。
「アヤだよ。猪狩アヤ。転校生でしょ?」
それから二人はだんだんと、うちとけていった。

ユミの人なっこさが、より一層、二人の距離を縮めた。

そんなある日、二人の距離を急速に近づける出来事がおこる。
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